節分といえば「鬼は外、福は内」、あとは「恵方巻」がすぐに頭に浮かんでくるだろう。だが、 大阪にはそれよりももっと尊い楽しいイベント(お水汲み)があることを2020年にして初めて知ってしまった。
堂島、北新地エリアで行われるのだが、これがかなりの「穴場イベント」なのだ。
節分法要として、堂島薬師寺堂で行われる「お香水」を汲む「お水汲み」という儀式のこと。
無病息災を祈願し、複数人のお坊さんで護摩焚きをする。堂島、北新地では「節分お化け」の風習があることから、日ごろとは違う恰好(これが本当のお化け?)をして、町を練り歩くという伝統行事。
さて、2020年の節分「お水汲み」がどんなものだったかをレポートしたいと思う。
●目次●
大阪北新地のお水汲み工程
要は4つの工程が大きく分けてある。
- お水汲み法要と竹筒護符のお引き渡し
- 北新地、芸妓衆の奉納舞、お化け大集合
- 鬼追い
- 龍の巡業
その1.「お水汲み法要」と「護摩焚き」のための「竹筒護符」
お水汲みとはお香水という、 お坊さんが早朝からずっとお経で祈願をしたありがたいお水を汲んでもらう儀式。私もいざやってもらおうと思ったものの、お香水はなんと5,000円。ちょ~っと私の財布には荷が重かったので、ここは護符をいただくのみにした。
護符だったら、2枚いただけて、500円だ。お金の話はしたくないが、ここは現実問題、起業した社長さんとか、絶対なにか成功しなければいけない感じの人以外はなかなか手がでないんじゃないかなという印象だった。
護符の書き方もちゃんとレクチャーされている。2枚あるから、2個お願い事を書けるということなのだ。すでに厄払いは済ませていたので、自分の好きな書き方をし、そのお札をスタッフの方に渡す。
そして、大きなボールに見えるこの堂島薬師寺堂でお参り。お参りを待っている人数もそんなに多くないのも驚きだった。ここの見どころは、もちろんボールに見えて実はしっかりありがたい場所だというのも見どころだが、何と言っても複数のお坊さんが同時にお経を読みながら護摩を焚いている光景だ。
写真を撮っていいかもちょっとわからなかったが、あまりにも感動したので、動画ではなく写真で1枚いただいた(加工)。
その2.竹筒護符のあとは、龍、お化けを見に中へ!
竹筒護符を終えたら、「お化け」を見に中へ。それはそれは人でにぎわっていたし、多くの人が人込みから頑張ってスマホやカメラを上に持ち上げ、必死に撮影していた。
中でも見ものだったのは、一匹の赤い神々しい龍。それはそれはなが~~い龍だった。
その3.芸妓さんの踊りも見どころ満点
節分の歌に合わせて芸妓さんが舞う姿も見ものだった。会場は結構な人で埋まっていたが、これだけ色々出来るイベントならもっと人がいてもいいはずなのに。
その4.龍の巡業を見に北新地界隈へ
いよいよ龍が北新地へ繰り出す!と聞いて、入り口でスタンバイ。ところがどっこい、場所があまりいいところを取れず人の頭がちらほら映る結果になってしまった。
オススメとしては、そこらでスタンバイしているおじいちゃんカメラマンたちに、どの辺がいいかを聞くのが手っ取り早いし確実かもしれない。
いざ出発の頭を見送ったら、町の練り歩き場所を把握し、先回りして待機する。だいたい人が集まっているのでわかるが、色々な個所を練り歩くので、要所要所で構えて撮るのがいいだろう。オススメは最後の方だ。やはり盛り上がるので龍のいろいろな動きが見える。
その5.仮装している人たちも必見
北新地の仮装はハロウィンとは違う。「お金がかかっている」のだ。何と言っても北新地のお姉さま方は美しい。ほぼほぼ裸なんじゃないかと思うお姉さんもいた。2月だというのに。不審者にならないために写真は撮れなかったが。
銅鑼を持っている人もいれば、豆もちもいる。そしていろいろなお店を練り歩き、この1年の福を招くのであろう。愛想のいい人、すました人、疲れてそうな人もいた。
お化けに便乗して、色々な仮装をしている人もいた。この人たちは声をかけるとみんな素直に写真を撮らせてくれる。鬼と、仮想の人々が一番フレンドリーな印象だった。
北新地でお水汲みを堪能した後は「つるとんたん」でうどんを食べて休憩がおすすめ
さて、お水汲みを堪能しきるころには、足元が冷えてくる。せっかくだったら、このまま帰るより、うどんが好きならぜひともつるとんたんでいっぱい食べていってほしい。
大阪北新地のお水汲み、参加するなら「下調べ」は必須
今回は、一度お水汲みに参加したことのある友人に案内してもらったので、スムーズに全ての工程を見ることができた。北新地にある程度土地勘のある人、少なくとも地図は読める人と一緒に行くことをお勧めする。
そして、カメラ小僧が大量にいるので、仲良くうまいこと写真もイベントも楽しんでもらえたら嬉しい。
やっぱり1番の見所は龍だったけど、お姉様方の姿を目に焼き付けるだけでも十分価値のあるイベントだと私は思った。